鵜島のサイクリングイベント
皆様、こんにちは。
今回の記事では、昨年に実施されたイベントについてご紹介させていただこうと思っています。前回・前々回と、冗長な文章になってしまったので、今回は短い文章、写真多め、という方針でいこうと思っています。
2015年3月15日、「能島潮流コンサート&歌会」の舞台である鵜島で、イベントが開催されました。
「小さな船旅・潮流満喫コース開設記念イベント」というのですが、内容は先日ご紹介させていただいた、「小さな船旅・潮流満喫コース」の公式の開設日に合わせて、サイクリングを楽しんでもらうというものです。
当日は、快晴といえるほど陽射しの強い日ではありませんでしたが、運動するのに適した温度。無事イベントが開催できて一安心です。
さて、午前10時少し前、宮窪港から鵜島にむかってくるフェリー「のしま7」がみえてきました。船上には、自転車とともにサイクリストたちの姿が目立ちます。
船を下りると、参加者の皆様は、受付場所である鵜島カフェのもとまでやってきました。人数はおよそ35名。
ご年配の方から、お子様まで幅広い年齢層の方が集まってくださいました。
また、ウォーキングを楽しむお客様も参加してくださり、賑やかな雰囲気で開会することができました。
開会式が終わると、さっそく島内巡りがはじまります。
鵜島は、自転車で周ると30分もかからずに一周できてしまう小さな島です。
所要時間だけみると物足りないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、鵜島を愛する住民たちは島の良さを楽しんでもらおうと、ある仕掛けを施しています。
その仕掛けとは、サイクリングコースの脇道に景観を楽しめるポイントを作るというものです。
当日も、参加者の方々はそれらのポイントに立ち寄って、船折瀬戸や荒神瀬戸の激しい潮音を聴いたり、鵜島からみえる景色を楽しんでいました。
島内を一周してきた後には、島の集会所での昼食が待っています。
お昼ごはんは無料です。鵜島の女性たちが集まって、当地域の郷土料理であるイギスなどを盛り込んだ料理を振る舞いました。
集会所には、続々と人が集まってきて、大賑わい。
昼食の後は、自由解散の流れとなっていましたが、港にある鵜島カフェにいく方、島内巡り続ける方、島の住宅地を散策する方、などそれぞれに楽しみをみつけてくださっていたようです。
当日は、私もスタッフとして島内をいったりきたりしていたのですが、その途中で何度か、参加者の方々とお話をする機会がありました。
とりわけ印象に残っているのは、お話したすべての人に「今日はここにきて良かった」といってもらえたことです。
鵜島の島おこし活動の基本方針は、「自分たちの土地は、自分たちの手で守る・作り上げる」です。
誰かがやってくれるのを待つのではなく、可能なかぎり自分たちで積極的に島が活発になるようなことをやっていく、というものなんですね。
このような方針で行われる活動の成果は、大量の資金や人材を使った活動に比べると、地味だったり、小規模なものに留まってしまいます。でも、それでしか得られない大きな利点もあるように思います。
その利点とは、その土地にある「資源」を最大限に活用できる、というものです。
おそらく、この鵜島という土地のことをよく知っていて、そこに深い愛情を持っている人々でなければ、「鵜島という場所を大事に扱いながら」、「鵜島だけでしか味わえないこと」について一生懸命、本気になって考えることはないでしょう。
こうして、島民たちは「鵜島という資源」を活用することで、「いつでもどこにでもあるもの」ではなく、「いまここにしかないもの」を作ろうとしているのです。
そういった強い思いがありますから、鵜島の島おこしに携わるものにとっては「今日はここにきて良かった」という言葉は、最大級の褒め言葉になるのです。
一年遅れで恐縮ですが、ご参加いただいた方々、本当にありがとうございました。
また、今回ご紹介させていただきましたイベント、そして「能島潮流コンサート&歌会」イベントも今治市の地域活性化推進事業の助成により実施が可能となったものです。菅市長をはじめ、ご協力くださっている市職員の皆様、いつもながらのご厚情に心よりお礼申し上げます。